
DNAはなぜ傷つくの?毎日私たちのDNAに起きていること
2026年09月23日 20:54

私たちのからだをつくる細胞。
その細胞の中には、生命活動に必要な情報を持つ「DNA」があります。
DNAというと、大切に守られていて、ずっと同じ状態を保っているようなイメージがあるかもしれません。
しかし実際には、DNAは日々さまざまな影響を受けています。
しかも、その原因は紫外線や化学物質など、からだの「外側」から来るものだけではありません。
私たちが生きていることそのものによって、細胞の内側でもDNAに変化や損傷が生じています。

DNAが傷つく原因は、大きく2つ
DNAに影響を与える原因は、大きく分けると、
「からだの外から受けるもの」と
「からだの中で生じるもの」
があります。
外から受ける代表的なものの一つが紫外線です。
紫外線はDNAに直接作用し、DNAの構造に変化を起こすことがあります。
このほか、放射線や一部の化学物質などもDNA損傷の原因になります。
一方、見落とされやすいのが、からだの中でもDNA損傷が起こっているということです。
普通に生きているだけでも、DNAは影響を受けている
私たちの細胞では、生命を維持するために絶えずさまざまな化学反応が起こっています。
その過程では、活性酸素などの反応性の高い物質が生じることがあります。
こうした物質がDNAと反応すると、DNAを構成する塩基が変化したり、DNA鎖の一部が切れたりすることがあります。
さらにDNAそのものも化学的に完全に安定した物質ではなく、自然に塩基が失われたり変化したりすることがあります。
つまり、
DNA損傷=特別なことが起きたときだけ生じるもの
ではありません。
私たちが生き、細胞が活動している以上、DNAは日常的にさまざまな影響を受けています。
「DNAが傷つく」=すぐに病気、ではありません
ここは、とても大切なポイントです。
「DNAが毎日傷ついている」と聞くと、少し怖く感じるかもしれません。
しかし、人間の細胞にはDNAの異常を見つけ、修復するための複数の仕組みが備わっています。
DNA損傷にはさまざまな種類があるため、細胞にはそれぞれに対応する複数のDNA修復経路があります。
つまり私たちの細胞では、
DNAに損傷が起こる
↓
損傷を見つける
↓
修復する
という営みが、日々繰り返されています。

大切なのは「傷つかないこと」だけではない
DNAについて考えるとき、
「どうすればDNAをまったく傷つけないようにできるのか?」
と考えてしまいがちです。
しかし、DNA損傷の一部は通常の生命活動そのものから生じます。
そこで重要になってくるのが、
私たちのからだには、DNAを守り、修復する仕組みがもともと備わっている
という視点です。
では、細胞はどのようにDNAの損傷を見つけ、修復しているのでしょうか。
次回は、
【NO4】「DNA修復とは?私たちの細胞に備わる修復の仕組み」
について見ていきます。